シリーズの第1ステージとなるこの記事も、今回で締めくくりです。
これまで、パソコンが登場する前の時代から、自動化への憧れ、ターミナルの理解、そしてClaudeという相棒との出会いまで、自分の歩んできた道を振り返ってきました。
最後に、新しい技術と向き合うときの、私なりの姿勢について書きたいと思います。
パソコンが、初めて世に出た日のこと
パソコンというものが世の中に登場したとき、「これはすごい、何か未来を感じるものが出てきた」という印象を持ちました。
最初はインターネットもない時代でした。それでもワープロというものが少しずつ消えていき、パソコンがその代わりとして使われ始めました。最初は「ワープロの代わり程度」という認識だったのが、表計算、年賀状作成、文書のやりとり、と用途が増えていきました。
そしてインターネットが普及すると、また別の世界が開けました。電子メール、Web閲覧、外とのつながり。同じパソコンが、違う道具に見えてきた瞬間でした。
同じパソコン一つでも、新しい技術が加わるたびに、使い方が変化する。これは私が何度も経験してきた、新しい技術との付き合い方の基本パターンでもあります。


そして今、AIによってまた使い方が変わった
そして今、AIと組み合わさったエージェント機能という、新しい使い方が誕生しました。
過去のリセットの延長線上に、今のエージェント型AIがあります。パソコンでできることが、また大きく変わった瞬間です。
ワープロからパソコンへ、パソコンからインターネットへ、そしてAIエージェントへ。これは私にとって、何度目かの「リセット」の時期になります。
年齢を意識しながらAIに触れている人は、あまりいないのでは
ここで一つ、感じていることを書いておきたいと思います。
おそらく、年齢を意識しながらAIに接している人は、あまり多くないのではないでしょうか。
私自身、AIに触れるとき、自分が60代であることを特別意識しているわけではありません。義務感もありません。シンプルに、興味があるから触ってみたい。それだけのことです。「なぜ自分がこれを学ぶのか」と問うこともなく、ただ思いのまま、時間を費やしている感覚です。
意外にも、まわりの景色——他の人がどう思うか、自分の年齢が適しているか——そういったことを、気にすることはほとんどありません。これが本当のところです。
自分のペースで取り組めること——これが最大の強み
新しい技術を学ぶ上で、自分にとって一番のメリットは何かと考えると、紛れもなく「自分のペースで取り組めること」です。
仕事から離れた今、誰かに急かされることもなく、納期もありません。行き詰まったら時間を置いて、別のことに向き合い、また戻る。この繰り返しが、自然にできます。
「今日はここまで分かった、続きは明日にしよう」——そう言える環境は、現役で働いていた頃にはありませんでした。あの頃は、限られた時間の中で結果を出さなければならない。学ぶ時間そのものが、贅沢でした。
今は違います。時間という最大の資源が、自分の側にあります。これは間違いなく、新しい技術を学ぶ上での強みです。
自分の手を動かすと、世の中の変化が見える
AIはあくまでも手段です。
目的により早く、より確実に到達できる手段として、私は学んでいます。たとえ仕事から離れて実務がなくても、自分の手を動かしてみると、世の中の変化を肌で感じることができます。
この感覚があるからこそ、世の中が大きく変わっていくこと、そして何かが役に立つ時が来ることを、信じることができます。
ちなみに現状、エージェント型AIを使うには、有料サブスク契約が必要です。先々の契約形態がどうなるかは分かりませんが、今この時期に課金して、この貴重な体験をすることに価値を感じています。だから、課金への迷いはありませんでした。出費はあっても、得られる体験の方が大きいと判断したのです。
ものの見方をリセットする、ということ
ここで、私が大事にしている考え方を一つ書いておきたいと思います。
それは、ものの見方をリセットする時が、必ず来るということです。
パソコンは以前からありました。でもAIの登場によって、使い方が変わり、大きな成果を出せるようになりました。パソコンでできることの認識が、明らかに変わったのです。
もし以前のままの見方だけにとどまっていたら、改めて接することもなかったでしょう。「これは知っている道具だから」「もう昔触ったから」——そう決めつけてしまうと、新しい可能性は見えてこないのです。
特に最近のAIエージェントに関するアップデートは、ほんの数ヶ月で大きく変わってきました。エンジニアでなくても、ここまで使えるようになった——この実感は、自分の手を動かして、はっきりと分かったことです。本を読んだり、人の話を聞いたりしているだけでは、辿り着けなかった理解です。
これからも、リセットの時はやってくる
ひょっとしたら先々、スマートフォンも、技術革新で違った使い方ができるようになるかもしれません。世の中の進歩とは、そういうものだと思います。
だから、常にアンテナを張り、敏感であることが大切です。
昔の見方ではなく、今の自分がどう扱えるかを考え続ける。これができれば、年齢に関係なく、とても豊かな生活につながると、私は信じています。
焦る必要はありません。でも、立ち止まる必要もありません。自分のペースで、自分の興味の赴くままに、新しい技術と向き合っていく。それが、私が今できる、新しい時代との一番自然な付き合い方です。
ここまでが、シリーズの第1ステージでした
ここまでの7回で、私が新しい技術と向き合うようになった経緯を、丁寧に振り返ってきました。
パソコンのなかった時代から、自動化への夢を追いかけてきたこと。会社員時代に願っていたこと。RPAという憧れ。ターミナルという長年の疑問。AIとの付き合い方の進化。Claudeという相棒。そして今回の、新しい技術への向き合い方。
次回からはいよいよ、私が実際に作ったもの、試したことを、一つずつ紹介していくステージに入ります。プログラミング知識のない私が、AIとの対話だけで作り上げてきた小さなアプリやツールたち。それらの制作の記録を、できるだけ正直に、できるだけ具体的に書いていきたいと思います。
シリーズはまだ続きます。引き続き、お付き合いいただければ嬉しいです。
【このシリーズについて】
この記事は「パソコンのなかった時代から追いかけてきた、自動化という夢」シリーズの一編です。非エンジニアの私が、AIエージェントと向き合いながら体験したことを、ひとつずつ記録していきます。
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