AIとの付き合い方は、こうして変わってきた——そして、バイブコーディングという大きな波

デジタル・テクノロジー

AIが広く知られるようになってから、私のパソコンの使い方も、少しずつ変わってきました。

今回は、その変化を素直に振り返ってみたいと思います。そして、ここに来て感じている「これは大きな波だ」という確信についても、書いておきたいのです。

検索からAIへ、私の調べ方が変わってきた

最初に変わったのは、調べ物の仕方でした。

以前は、何か知りたいことがあると、まず検索エンジンに言葉を入れていました。検索結果の中から、それらしいページを開いて、上から順に読んでいく。複数のページを行き来しながら、自分なりに情報を組み立てていく。これが当たり前の手順でした。

それが、AIが登場してから変わりました。検索ではなく、AIに直接「これについて教えて」と聞くようになったのです。AIは整理された答えを返してくれます。そして、分からない部分があれば、さらに深掘りして「ここをもっと詳しく」と聞いていく。

表面的な知識だったものが、対話を重ねるうちに、ぐっと深く理解できるようになっていきました。これは大変重宝しています。

ただし、AIは堂々と間違えることもある

ただ、いいことばかりではありません。

ときどき、「これは何だかおかしいな」と直感的に感じる瞬間があります。AIの答えに、何か違和感がある。そうなのか?と疑問が湧く。

AIは堂々と誤ったことを発言することがある——そう聞いていたので、なるほど、これか、と思いながら、別のAIに同じ質問をしてみたり、あるいは検索エンジンに戻って確かめたりすることになります。

特に最新の情報については、AIが弱い分野です。何月何日の出来事、最新の製品情報、価格、こうしたものはAIだけに頼ると間違えやすい。だから、最新情報については検索でカバーする、という使い分けが、自然と身についてきました。

リアルタイム会話への、ちょっとした抵抗

AIの機能の中に、こちらの声を聞き取って、AIが声で答えてくれる「リアルタイム会話」というものがあります。

実は、これにはちょっとした抵抗がありました。

パソコンやスマートフォンに向かって、声を出して話しかける。これがどうも、自分にはまだしっくりこないのです。一人で部屋にいるならまだしも、外出先や電車の中ではとても使えません。

これは私の世代特有の感覚かもしれません。でも、無理に使う必要もないと思っています。AIは文字での対話でも十分に役立つので、自分が使いやすい形で付き合えばいい。新しい技術を全部一気に取り入れる必要はないのですから。

AIは「相談役」として、第三者の視点をくれる

私が最も価値を感じているのは、AIを「相談役」として使うことです。

何かを考えているとき、自分の判断に偏りがないか、何か見落としていないか、それを確認するためにAIに聞く。第三者の視点を取り入れることで、自分の考えを客観的に見直すことができます。

これは、とても良い使い方だと感じています。

ただし、大事なことが一つあります。最終的な判断は、自分でするべきだということです。AIはあくまでアドバイザーであって、決定権を渡す相手ではありません。いくつかの視点を提供してもらう、別の角度から考えるきっかけをもらう——その範囲にとどめるべきだと思っています。

慣れるまでには、もう少し時間がかかるかもしれません。でも、この使い方は、ぜひ自分のものにしていきたいと思っています。

そして、バイブコーディングという言葉をよく聞くようになった

AIの進化とともに、もう一つ気になる言葉が、よく聞こえてくるようになりました。

「バイブコーディング」です。

プログラマーが、自分でコードを書かずに、AIに「こういうものを作って」と話しかけるだけで、プログラムを作ってもらう。そんな新しい働き方が、最近「バイブコーディング」と呼ばれて、よく話題になっています。

このバイブコーディングの中で、私が今まさに使っているClaude Codeの名前も、しばしば出てくるようになりました。

最初に聞いたとき、「へえ、面白い時代になったな」と思いました。プログラマーという専門職の人たちが、AIに仕事を任せて、自分はもっと大事な判断に集中する。生産性が大きく上がっているという話です。

ただ、よくよく調べてみると、これは「プログラマーがいなくなる」という話ではないと分かりました。AIが書いてくれるのは、あくまで全体の中の部分的な部分。それが正しいか、エラーを起こさないか、最終的な判断は人間がする必要がある。プログラマーの工数を大きく削減する道具、という位置づけでした。

それでも、私は淡い期待を抱きました。「もしかしたら、いずれは私のような非エンジニアでも、何か作れる時代が来るかもしれない」と。

期待は、思いのほか早く現実になった

その期待は、思いのほか早くやってきました。

AIの進化は、恐ろしいほど早かったのです。

エンジニアでなくても、コードを書かなくても、ほぼ期待した通りのアプリやホームページが作れるようになりました。100点満点ではないかもしれません。でも、自分が「こういうものが欲しい」と日本語で伝えれば、まるで隣にプログラマーがいるかのように、形にしてくれる。

しかも、圧倒的に早い。

会社員時代に「こういう仕組みがあったらいいのに」と思っていたものが、今なら数十分から数時間で形になります。あの頃、専門の人にお願いしても何日もかかっていたものが、です。

これは、インターネット以来の大きな波

これは、インターネットが社会を変えたように、間違いなく社会を変える出来事だと、私は感じています。

生産性が1.5倍とか2倍といったレベルではありません。5倍、10倍といったレベルの話になっています。一人でできることの範囲が、桁違いに広がっているのです。

最初のインストールやパソコンの設定さえ正しく完了すれば、その後は分からないことをAI自身に聞きながら進めていけます。学習の手段も、AIが提供してくれるのです。これも今までになかった環境です。

私は今、この大きな波の入り口に立っています。会社員時代、横目で眺めることしかできなかった「自動化」が、いま、自分の手の中にある。プログラミングを学ばなくても、AIに話しかけるだけで、ものが作れる。

これが、私の今の率直な実感です。

次回は、この相棒「Claude」という道具を、私がどうやって理解していったかについて書きたいと思います。チャット、コワーク、コード——いくつもの顔を持つこの道具を、混乱しながら少しずつ整理していった記録です。


【このシリーズについて】
この記事は「パソコンのなかった時代から追いかけてきた、自動化という夢」シリーズの一編です。非エンジニアの私が、AIエージェントと向き合いながら体験したことを、ひとつずつ記録していきます。
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