保有株式のそれぞれの配分比率を考えて、資産形成を進める際に、ポートフォリオということばがよく出てきます。これも人それぞれで、完璧な正解があるわけではありません。自分の状況、考えに基づいて組み立てていきましょう。
自分だけの「資産の地図」を描く〜
まずは、「広い意味でのポートフォリオ」から話を始めましょう。
1. 導入:ポートフォリオは、あなたの「人生の防波堤」
本来、ポートフォリオとは株式だけでなく、私たちの全資産をどう配置するかという、より大きな戦略を指します。
例えば、**「国債(債券)」**は、国にお金を貸して利息をもらう、守りの要。 **「不動産」は、形ある現物資産としてインフレから身を守り、家賃収入という家計の柱を作ります。 あるいは「現金」**そのものも、いざという時の機動力としてポートフォリオの重要な一部です。
「株が嵐で揺れている時は、債券や現金が守ってくれる。不動産が街の成長を支えてくれる。」 このように、性質の違う(リスク強度の違う)資産を組み合わせることで、安心して人生を楽しむことができるのです。
今回の焦点は「株式の中でのポートフォリオ」
広い視点を持った上で、ここからは**「株式という範囲」**に絞って、その中でのチーム構成を考えていきましょう。株の中だけでも、組み合わせ次第で「攻め」にも「守り」にもなります。
「土台」と「彩り」の黄金比
株式ポートフォリオを組む際、ベーシックな形としておすすめなのが**「コア・サテライト戦略」**です。
- コア(核):インデックスファンド(幕の内弁当) 資産の7〜8割を、市場全体に投資するインデックスファンドに置きます。これは「世界経済の成長」という大きな波に乗るための、揺るぎない土台です。
- サテライト(衛星):個別株(こだわりの具材) 残りの2〜3割で、トヨタ自動車のような「信頼できる企業」や、将来が楽しみな「グロース株」、あるいは「高配当株」を添えます。ここであなたの個性や知的好奇心を表現します。
性質の異なる「相棒」を混ぜる
すべてを「同一株」にすると、景気が悪くなった時にチーム全員が倒れてしまいます。 「成長を狙う株」の隣に、「不況に強い安定株」や「配当を出し続ける株」を配置する。この**「リスクの分散」**こそが、株式ポートフォリオを組む際の本質的な発想です。
株式ポートフォリオの「2つのパターン例」
1. 【王道の安定型】インデックス中心+信頼の個別株
人生を楽しみつつ、資産もしっかり守りたいスタンダードです。
- インデックスファンド(80%): 米国株(S&P500)や全世界株式。これを「土台」として、市場の平均的な成長を確実に手に入れます。
- 国内の優良個別株(20%): 例えば、トヨタ自動車のような「実力と信頼」のある日本株を添えます。
- 本質的メリット: 常に画面を見張る必要がなく、本業や趣味の時間を大切にしながら、世界経済の恩恵を受けられます。
2. 【配当重視型】高配当株で「今」を楽しむスタイル
「将来も大事だけど、今の生活も豊かにしたい」という、配当金を重視する編成です。
- 高配当ETF/個別株(60%): 定期的に現金を運んでくれる「果実の木」をメインに据えます 。
- インデックスファンド(30%): 資産そのものの成長も少しだけ確保します。
- 単元未満株(ミニ株)(10%): 気になる新しい企業へ、少額で「お試し投資」を楽しみます。
- 本質的メリット: 振り込まれる配当金で「ちょっと良いディナー」や「旅行」を楽しむなど、投資の成果を肌で感じながら人生を謳歌できます。
ここに示したのは、あくまでも例として掲載したもので、実際のケースでは、銘柄選びなど、ご自身のリスク許容度やライフプランに応じて選択をお願いします。

※イラストはイメージです。
日米の「リスク」に対する哲学の違い
ここで少し、視点の差をご紹介します。
- 英語圏(欧米)の合理主義: 彼らにとってポートフォリオを組まないことは「無謀」と映ります。「卵を一つのカゴに盛るな」という格言通り、数学的にリスクを計算し、機械的に分散することが常道と捉えられています。
- 日本の信頼主義: 日本人は「この会社が好きだから」「ずっと応援してきたから」という、心情的な繋がりで一点豪華主義になりがちな傾向があります。
欧米の「合理的な分散」を取り入れつつ、日本の「愛着ある応援」も余裕があれば取り組んでも良いでしょう。
ポートフォリオは「自由」をデザインすること
ポートフォリオを組むことは、決して難しい計算ではありません。 それは、**「自分がどんな未来を信じ、どんなリスクなら許容できるか」**というリスク許容度をコントロールする方法です。
土台がしっかりしていれば、生活不安もすくなくなるでしょう。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。


コメント