運動を続けているのに、以前のように記録が伸びない。そんな時期に、続ける目標を見失いそうになったことがあります。
私は30年以上、ランニングとウォーキングを続けています。平均すると週に3回から4回です。長く続ける中で気持ちが揺らいだのは、大会で自己ベストが出なくなったときでした。
そのとき、記録だけでなく、楽しく走る体験も大切にしようと考えました。運動後の爽快さや、大会に向けて練習する過程も、私が続ける理由です。
この記事では、運動を始めたきっかけと、続ける目標を見直した経験を振り返ります。いまの目標が苦しくなってきた方に、続け方を考え直すヒントとして読んでいただければと思います。
始めたきっかけは、健康でも決意でもありませんでした
先に、始めた頃の話をします。
私が運動を始めたきっかけは、運動後のシャワーの爽快さでした。健康のためでもなければ、何かを決意したからでもありません。汗を流したあとのあの感じが気持ちよくて、また味わいたい。それだけです。
だから最初に決めたことも、ごく単純でした。ランニングとウォーキングを区別せず、まず外に出て、動き出す。これを目標にしました。
何キロ走るとか、何分やるとかは決めていません。外に出て動けば、その日は達成です。走る日も歩く日もあって、どちらでもよいことにしました。
数ヶ月で体重が動いて、続ける気になりました
そうして数ヶ月続けたころ、体重のコントロールができるようになりました。
これが大きかったと思います。気持ちの問題ではなく、目に見える形で何かが変わった。 それで「これなら続けてみよう」という気持ちが大きくなりました。
順番が逆だった、ということです。やる気があったから続いたのではなく、続けていたら結果が出て、そこからやる気が大きくなりました。
残っている記録を振り返ると、22,688kmでした
どれだけやってきたのか、数字で残っている分だけ書いておきます。
- 記録の期間:2011年から2025年
- 総走行距離:22,688km
- 総回数:2,004回
それ以前にも走っていましたが、そのころの記録は残っていません。ここに挙げたのは、30年以上続けてきた運動のうち、数字で振り返ることができる分です。
記録の画像は、以前の記事「運動習慣を続けられた理由 体験談」に掲載しています。
いまの1回は、こういう形です
現在の形も書いておきます。
- 朝だけです。だいたい7時から9時のあいだ
- 自宅の周辺で、5キロ前後
- ひとりで、こつこつこなします
特別なことは何もありません。場所も距離も時間帯も、ほぼ固定です。考えなくても体が動く形に落ち着いた、という言い方が近いと思います。
危なかったのは、自己ベストが出なくなった時でした
ここからが本題です。
30年以上のあいだで、続かなくなりそうだと感じたのは、大会で自己ベストが出なくなった時でした。
疲れていたからでも、時間がなかったからでもありません。やってもタイムが伸びない。その状態が、いちばん効きました。
記録を目標にして練習していると、記録が伸びないことが、そのまま「やっても意味がない」に直結します。続ける理由を記録に置いていたので、記録が止まると理由ごと止まりかけたわけです。
自己ベストには、いつか必ず壁が来ます
このとき私が考えたのは、こういうことでした。
自己ベストというのは、いつか必ず壁が来ます。年齢のこともありますし、そもそも無限に速くなることはありません。壁が来ること自体は、避けられません。
ですから問題は、壁が来るかどうかではなく、来たときにどうするかです。
これは、問題解決の手法と同じだと思いました。前提が変わったのなら、目標のほうを組み直せばいい。記録が伸びないことを失敗と呼ぶのではなく、目標の置き方を変える場面だと考える。
そこで私は、記録だけでなく、楽しく走る体験のほうも大切にしようと考えるようになりました。速さを追うことをやめたわけではありません。それだけを理由にするのをやめた、ということです。
いま振り返ると、ここが分かれ目でした。あのまま記録だけを理由にしていたら、たぶん途中で終わっていたと思います。
大会は「逆算する仕組み」になっています
一方で、大会に毎年出ることは、いまも続ける力になっています。
目標があると、モチベーションが上がります。それだけでなく、練習へのこだわりが出てきます。
大会の日が決まると、そこから逆算して計画ができます。この時期までにこれくらい、その前にこれくらい、という形です。そして、その計画をこなしていくプロセスそのものが、私にはとても大事でした。
日々の1回は、5キロ前後のいつもの道です。同じことの繰り返しに見えますが、逆算した計画の中に置かれていると、1回ずつに意味が出てきます。
続けてきて言えること
ここまでを整理します。
始めたきっかけは、シャワーの爽快さでした。続ける気になったのは、数ヶ月で体重が動いたからでした。いまは朝の5キロ前後を、ひとりで続けています。
そして、いちばん危なかったのは、続ける理由をひとつに絞っていた時期でした。記録が伸びなくなったとき、理由ごとなくなりかけました。
そこから学んだことがあるとすれば、これだと思います。続けるための理由は、ひとつだけにしないほうがいい。 記録が止まっても、シャワーの爽快さは止まりません。大会の逆算は止まりません。ひとつ止まっても、別のものが残ります。
もし今、記録が伸びずに気持ちが離れかけているなら、運動していて気持ちがよかった場面を、ひとつ思い出してみてください。 記録以外にも、続けたいと思える理由が見つかるかもしれません。
これから運動を始める方に何か言えるとすれば、最初の目標は「外に出る」くらいで十分だということです。私はそこから始めました。そして、うまくいった理由を後から数えてみると、ひとつではありませんでした。

