定年後、自由な時間が増えました。
それは喜びである一方で、「自分で決める回数」も増えるということでもありました。
健康、家計、学び、人間関係。
どれも正解が一つでない。しかも、やり直しが効きにくいと感じやすい。だから迷う。
ここでAIが役に立ちます。
ただし使い方を間違えると、情報は増えるのに迷いは減りません。
それは、AIに「正解」を求めるほど、自分の軸が育たないからです。
自分の判断軸を持たないと、決められません。
人生後半に効くAIの使い方は、先生ではなく“壁打ち相手”にすること。
答えをもらうのではなく、自分の考えを整える道具として使う。これが一番ラクです。
AIに「壁打ち」するとは何か?
壁打ちは、もともとテニスや卓球で、壁に向かって打ち返し、返ってくる球で自分のフォームを整える練習です。
壁は正解を教えてくれません。ただ返してくれるだけです。
それでも、返りを見れば自分のクセやズレがわかる。
AIに壁打ちするのも同じです。
- 先生AI:AIに正解を聞く(答えをもらう)
- 壁打ちAI:自分の仮説を投げる → 返答で矛盾や抜けを見つける → 自分で調整して決める
壁打ちは結論を外注する行為ではありません。
自分の考えを言葉にして、整えていく練習です。
なぜ壁打ちが効くのか(3つの理由)
(1)モヤモヤが言葉になる
迷いの正体は、情報不足ではなく「未整理」であることが多い。
AIに投げるために文章化した時点で、思考は半分整理されます。
(2)返答が“鏡”になって矛盾が見える
AIは、あなたの言葉を材料にして「別の言い方」「論点整理」「反対意見」を返せます。
その返答は鏡になります。鏡を見ると姿勢が直るように、思考の姿勢が直る。
(3)決める前に「試作品」を作れる
人生後半の選択は正解が一つではない。
だから、いきなり決めるより「案」を作って比べるほうが安全です。
壁打ちは決断を早める道具ではなく、納得を深める道具です。
壁打ちのやり方(3ステップ)
やることはシンプルです。
- 自分の仮説を1行書く(未完成でOK)
- AIに返してもらう(整理・反論・改善案など“返し方”を指定)
- 最後は自分が決める(現実テスト=1週間だけ試す)
ポイントは、最初から良い文章にしないこと。
壁打ちは練習なので、雑でいい。雑な球を打って、返りを見て、整えればいい。
具体例:同じ悩みでも「先生AI」と「壁打ちAI」は結果が変わる
ケース:運動を続けたい
先生AI
「運動を続けるにはどうすればいい?」
→ 正しい一般論が返る。でも自分の生活に合わないことがある。
壁打ちAI
「私の仮説:続かない原因は『目標が大きい』こと。週2の散歩から始めたい。
①弱点 ②改善案 ③明日10分でできる最小の一歩 を出して」
→ 生活に合わせた“調整”が始まりやすい。納得できる。

AIに依存しないための「付き合い方」3ルール
- 結論はAIに決めさせない(決めるのは自分)
- 重要判断は現実テスト(1週間だけ試して微調整)
- 機密・個人情報は入れない(断定は疑い、確認する)
AIは“代打”ではなく“相棒”。
相棒がいるから遠くに行ける。でも、ハンドルを握るのは自分です。
まとめ:人生後半は「正解」より「微調整」が大事
人生後半に必要なのは、完璧な答えではなく、生活に合う形に修正していく力。
AIを先生にすると違和感が多少あったりするが、壁打ちにすると軽くなる。
自分の仮説を投げ、返りで整え、現実で試し、微調整する。
この回し方が、生活を豊かにし、具体的行動のヒントになります。
あなたはAIに「正解」を聞いていますか?それとも「自分の考え」を整えていますか?
私の場合、最初にニュースでの疑問点をAIに解説してもらいます。そして、その仕組みがわからないところを、深掘りして質問しています。世の中のわからないことへの解像度が上がった気がします。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。


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