「わが子の将来のために、今できる最善の準備は何か?」 2026年現在、多くの親世代がたどり着く答えが、新NISAを活用した長期運用です。
今回は、2027年1月から開始予定のこどもNISAで「月5万円」を10年間積み立て、その後大学卒業まで持ち続けた場合の**「22年間の資産推移」と、実際に学費として使う際の「取り崩しシミュレーション」**を試算してみました。
【シミュレーション】18年後の資産状況
まずは、現実的な3つの利回り(4%・5%・7%)で、資産がどう育つかを見てみましょう。
積立+ホールドの節目一覧(単位:万円)
2027年から10年間(〜10年目)積み立て、その後8年間(〜18年目)をホールド期間とした推移です。 (投資元本:600万円)
| 運用フェーズ | 経過年数 | 利回り4% | 利回り5% | 利回り7% |
| 積立終了時 | 10年 | 740万円 | 786万円 | 895万円 |
| ホールド期 | 15年 | 901万円 | 1,003万円 | 1,256万円 |
| 大学入学時 | 18年 | 1,013万円 | 1,161万円 | 1,539万円 |
※2027年1月開始。10年目以降は追加投資なしで運用のみ継続。
※保有期間は無制限のため、ホールド期間は延長も可能
10年目から18年目にかけての伸びの鋭さです。自分は1円も足していないのに、利回り5%なら約375万円、7%なら約644万円も資産が勝手に増えています。これが、複利の力です。
失敗しない銘柄選びの「3基準」
シミュレーションを実現するためには、「どの船(銘柄)に乗るか」が重要です。私が考える、納得感のある銘柄選びの基準は以下の3点に集約されます。
① 信託報酬(コスト)を極限まで削る
投資信託の運用手数料である「信託報酬」は、20年間毎日引かれ続けるコストです。
- 本質: 年率0.1%の差でも、20年後には数十万円の差となって現れます。
② 純資産総額の「厚み」を確認する
その銘柄にどれだけのお金が集まっているかは、信頼のバロメーターです。
- 本質: 数兆円規模の資金が集まっている銘柄は、運用が安定し、途中で運用が終了(繰上償還)するリスクが極めて低くなります。
③ インデックス(市場全体)を丸ごと買う
特定の会社や国に賭けるのではなく、世界経済全体の成長に乗ることが、20年という長期戦では最も「負けにくい」戦略です。
多くの投資家の「最適解」の銘柄
上記の基準をすべて満たし、2026年現在、多くの賢明な投資家が「これ一本でいい」と結論づけている銘柄があります。
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
通称「オルカン」です。
- なぜオルカンなのか? 三菱UFJアセットマネジメントが提供するこの銘柄は、「他社が手数料を下げれば、こちらも下げる」という徹底した低コスト姿勢を貫いています。現在の信託報酬は年率0.05775%以内と、驚異的な安さです。
- 分散の力 これ一本で、日本、米国、欧州、新興国など、世界中の約3,000社に分散投資できます。20年後の未来、どの国が覇権を握っていても、その恩恵を自動的に取り込めるのが最大の強みです。
もちろん、「米国一択でいく」なら**eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)**も有力な候補です。
出口の戦略
18年後のゴール(こどもの大学入学など)が近づいたら、少しずつ現金化していく「出口を意識しても良いです。相場が好調なうちに一部を確保しておくことも考えられると思います
ここは判断の分かれるところですが、一括取崩しか、運用しながら取り崩すか、ライフプランに応じて選択しましょう。
ここでは、追加で「資産寿命を延ばすシミュレーション」を試算してみました。

【使う】18歳〜22歳の「運用しながら取崩し」
大学入学(18歳)から卒業(22歳)までの4年間、毎年「250万円」ずつ(合計1,000万円)を取り崩すと想定します。
※18歳時点の資産**1,161万円(5%運用)**から、保守的に年4%で運用しながら取り崩す計算です。
| 年齢 | 年初残高 | 取崩し額(学費等) | 運用益(4%) | 年末残高 |
| 18歳 | 1,161万円 | ▲250万円 | +36万円 | 947万円 |
| 19歳 | 947万円 | ▲250万円 | +28万円 | 725万円 |
| 20歳 | 725万円 | ▲250万円 | +19万円 | 494万円 |
| 21歳 | 494万円 | ▲250万円 | +10万円 | 254万円 |
【結果】 4年間で1,000万円を使い切っても、卒業時にはまだ約254万円が残る計算です。
【補足:なぜ18歳から取り崩すのか?】 大学入学時の「入学金・前期授業料」という最大の出費に備えるため、18歳からの取り崩しとしています。
最後に:現実は「右肩上がり」だけではない
ここまで理想的なシミュレーションを見てきました。
現実はこの表のような「綺麗な右肩上がり」にはなりません。
4年間、毎年運用益が出る保証もありません。
実際の市場は、数年ごとに10%〜30%の暴落を繰り返します。22年間のうち、半分以上は「元本を下回る期間」や「資産が減り続ける期間」があるかもしれません。18年の長期投資のあとは、選択になるでしょう。
- シミュレーションはあくまで「平均値」の目安です。
- 出口の直前で価格下落が来る可能性もゼロではありません。
このシミュレーションを「希望」にしつつ、リスクを正しく理解して、一歩踏み出してみましょう・
免責事項: 本記事は情報の提供を目的としたものであり、特定の投資行動を勧誘するものではありません。投資の最終判断は、ご自身の責任において行っていただくようお願いいたします。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。


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