1. AIは「犬」と「猫」をどう見分ける?
例えば、小さな子供に「これは犬だよ」「これは猫だよ」と何度も教えていると、そのうち教えなくても自分で判断できるようになりますよね。AIも全く同じです。
AIに大量の犬と猫の写真を見せると、AIは写真の中から**「正解にたどり着くためのヒント」**を自分で探し出します。
- 耳の形(尖っているか、垂れているか)
- 鼻の形
- 鳴き声のパターン
- しっぽの動き
この「ヒント」のことを、専門用語で**「特徴量(Feature)」**と呼びます。
【イメージ:学習のサイクル】
- インプット: 大量の「犬・猫の写真」を読み込む。
- 分析: 耳の形や色のパターン(特徴量)を数値化して取り出す。
- 予測: 「これは耳が尖っているから猫かな?」と予測する。
- 修正(答え合わせ): 間違えたら、どこに注目すべきだったかを調整し直す。
2. 「データ」はAIにとっての「ガソリン」
AIにとってデータは、単なる情報ではなく、動くためのエネルギー源です。
- 質の高いデータ: プロのシェフが使う新鮮な高級食材。
- 質の低いデータ: 鮮度の落ちた食材。これでは、どんなに優秀なAIでも「お腹を壊して(=間違った判断をして)」しまいます。
「データさえあれば良い」のではなく、**「偏りのない、正しいデータ」**をどれだけ集められるかが、AIの賢さを左右するのです。

3. 日本と英語圏の比較:データの捉え方
「データ」に対する考え方も、文化的な違いが反映されています。
- 日本の視点: どちらかというと「暗黙知(経験や勘)」を大切にする文化です。そのため、AIに学習させる際も「職人の技をどうデジタル化するか」という、**「技の継承」**としてのデータ活用に重きを置く傾向があります。
- 英語圏の視点: すべてを数値と論理で割り切る「形式知」の文化です。「データは新しい石油(Data is the new oil)」という言葉がある通り、データを徹底的に**「資産・資源」**として捉え、効率よく利益を生むための燃料として扱います。
この「論理的に特徴を掴む(英語圏的)」アプローチと、「細かなニュアンスを汲み取る(日本的)」感性が合わさることで、より高度なAIが生まれています。
第2回の内容は以上です。 次は、第3回の**「ニューラルネットワーク(脳の網の目)」**について詳しく解説していきます。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
免責事項 本記事に掲載されている情報は、執筆時点(2026年2月)の技術水準に基づくものです。AI技術は急速に進化しているため、最新の仕様とは異なる場合があります。また、AIの動作原理を分かりやすく説明するために概念を簡略化しており、厳密な数学的定義とは一部異なる箇所があります。

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